ざっくりわかる建物の構造(木造・RC造・S造)

ざっくりわかる建物の構造(木造・RC造・S造)

この世の中の建物は、様々な材料で造られている

 

童話「三匹の子ぶた」で、子ぶたの兄弟はオオカミから身を護るために、それぞれ「わら」「木」「レンガ」で家を造りましたね。
現実でもこの世の中の建物は、様々な材料で造られています。

その地域で入手しやすく、気候や土地の特性に適した材料がよく使われます。
雨の少ない乾燥した地域などでは土と藁をまぜたレンガ。
草原の遊牧民は動物の骨や毛で織った布。
雨の多い地域では木。
地震の少ない地域では石。
年中雪に覆われている寒冷地は雪や氷…。
その地域の家は、その風土に対する先人の知恵の結晶なのですね。

日本の主流は「木」「コンクリート」「鉄」

日本の材料の主流は、「木」「コンクリート」「鉄」です。
日本は湿度が高く、地震が多いという地域的な特徴があります。
よって、入手しやすくしなりやすい「木」が古来より用いられてきました。
そして近代では、狭い国土に人口も爆発的に増え、階数の高いマンションやビルなどの大型な建物が増えました。
そういった大規模な建物に中心に「コンクリート」や「鉄」が使われるようになりました。
どの材料で建物の骨組みを造るかによって、大きく分けて「木造(W造)」「鉄筋コンクリート造(RC造)」「鉄骨造(S造)」と分類されます。

以下、各構造のざっくりした特徴です。

木造(W造)

主として木材を利用した構造です。住宅など小規模の建物に向いています。
土台、柱、梁と組み上げて建物の骨組みを造る「在来軸組み構法」、日本古来の構法で神社仏閣や昔ながらの民家などにみられる「伝統構法」、床・壁・天井の面を組み合わせる「ツーバイフォー構法」などがあります。(詳細は別日にご紹介)

木造のメリット
1.建築コストが安価。
2.工期が短い。
3.構造上の制約が少なく、設計の自由度が高い。(和風から洋風まで幅広く対応可能。)
4.解体が容易。リフォーム・増改築もしやすい。
5.断熱性が高い(外の熱が中に伝わりにくい。中の熱が外に逃げ出しにくい。)
6.調湿性が高い(木材は吸湿・放湿で湿度を調整、快適な室内。)

木造のデメリット
1. 施工業者・職人の腕により、品質が一定になりづらい。
2.遮音性が低い(音漏れしやすい)
3.シロアリ・害虫に弱い。
4.木材の腐食に対する定期的なメンテナンスが必要。
5.火熱対して弱い。

鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋とコンクリートが一体となって建物を支える構造です。大規模な建物に向いています。
柱と梁のフレームで支える「ラーメン構造」、壁と床の面で支える「壁構造」があります。(詳細は別日にご紹介)

鉄筋コンクリート造のメリット
1.腐食しにくい。
2.耐久性に優れている。
3.遮音性が高い。
4.火災に強い。
5.間取りの自由度が高い。(大空間が造れる)
6.耐用年数が長い。(47年)

鉄筋コンクリート造のデメリット
1.建設コストが高い。
2.結露・カビが発生しやすい。
3.建物の重量があるので、地盤を選ぶ(大幅な地盤の補強が必要)。
4.解体が容易ではない。リフォーム・増改築がしにくい。

鉄骨造(S造)

鉄骨を組み上げて骨組とする構造です。性能的には、木造とRC造の中間といった位置づけです。
鉄骨の厚さにより、住宅建築向きな「軽量鉄骨造」、大規模施設建築向きな「重量鉄骨造」があります。
(詳細は別日にご紹介)

鉄骨造のメリット
1.(RC造と比べ)比較的安価。
2.(RC造と比べ)工期が比較的短縮できる。
2.大空間の建物が建築できる。
3.(RC造と比べ)大きさの割に軽量なため、地盤への負担が少ない。

鉄骨造のデメリット
1.火災に弱い。(250℃~300℃の熱で鉄骨が変形してしまう)
2.熱を伝えやすいので結露しやすい。
3.(RC造と比べ)防音性が低い。
4.さびやすい。

それぞれメリット・デメリットを記述しましたが、あくまで性質的な意味合いであり、予防・対策・予算・職人の技術・環境etc..で評価も大きく変わってきます。
それぞれの構造の性質の目安であると理解ください。

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